第7回 “目の大きさは?” 小さな感覚器、大きな存在(12月2日)
瞳みつめて 第7回「目の大きさは?~小さな感覚器、大きな存在」
ここで読者の皆さんに問題です。ひとの目の大きさは?目と直径が同じなのは次のうちどれでしょうか?
➀十円硬貨、②ピンポン球、③ニワトリの卵④野球のボール
ここでいう目の大きさとは、目を開けたときに見える黒目(角膜)の大きさではなく、イラストのように眼球そのものの大きさのことです。(ページ下部にある画像ファイルをご覧ください)
ひとの目の大きさは平均24ミリで、個人差は数ミリしかありません。選択肢の中では①の十円硬貨の直径がちょうど24ミリですからピッタリ眼球と同じ大きさです。
意外な「小ささ」ではないですか?黒目だけなら12ミリ、十円硬貨の10の字と同じ大きさ(小ささ)しかありません。ひとはそのとても小さな感覚器で外界からの情報の多くを取り入れているのです。
では、なぜ目は二つあるのでしょうか?二つの目があるから見える範囲が広がり、また左右の離れた位置からそれぞれに認識される微妙な像のズレが立体感や遠近感を生み出します。車を運転中の鬼太郎のおやじさんの目に虫が飛び込んできたら、前が全く見えないために急ブレーキをかけなければなりません。一つの目にアクシデントが起こっても外からの情報が全て遮断しないように、常に二つの目が働いています。
ピンポン球は40ミリ、卵は50ミリ、野球のボールは70ミリくらい。目がそれくらい大きければ明日の手術も随分としやすいんですけどねー。
総合新川橋病院
副院長 眼科 薄井紀夫
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