内視鏡検査

内視鏡検査の様子

内視鏡検査”という言葉から、皆さんはどのようなことを想像されるでしょう?「きつい、苦しい、怖い」の3Kという方も多いのではないでしょうか。特に大腸カメラについては、痛い検査だというイメージが強いと思われます(実際は腸の癒着や内臓脂肪の量等によって、痛みの個人差は大きいです)。当院では患者様が可能な限り楽に、苦しまずに済むように積極的に鎮静剤、鎮痛剤を使用して検査を行っております。検査中に耐え難い苦痛で体動が出たり、嘔吐反射があると十分な観察を行うことが難しくなってしまうため、患者様に安楽な状態で検査を受けて頂くことは、検査を行う我々にとっても非常に重要なことです。

 これまで当院で内視鏡検査を受けて頂いた患者様からは、「以前と比べてとても楽だった」「知らない間に検査が終わっていた」「これなら毎年でもできる」との声を多数頂戴しており、スタッフにとっても日々の励みとなっております。もちろん薬を使用することで稚拙な技術をごまかしている訳では決してありません。検査を施行するのは日本消化器内視鏡学会の内視鏡専門医を取得し、かつ数多くの症例を重ねた熟練した医師のみです。これまで当院では、年間5,000件を超える内視鏡検査・治療を実施しております。(検査実績はこちら

 一般的に検査時間が短いことが良いことであるかのように思われがちですが、内視鏡検査の場合、検査時間が短い=観察が不十分であるケースの方が圧倒的に多いと言わざるを得ません。仮に挿入がいくら早かったとしても、観察時間まで短ければ見落としが多くなるのは当然のことです。挿入はあくまでも手段であり、内視鏡検査の主目的は観察です。見落としを防ぐために、当院ではどれだけ早くても胃カメラでは5分、大腸カメラでは10分(挿入2〜3分、観察7〜8分)前後の検査時間が必要であると考えております。もし大腸カメラが5分で終了したならば、それは殆ど観察をしていないことになります。検査時間が短い=内視鏡の達人では絶対にないのです。最短時間で挿入し観察は慎重かつ丁寧に、というのが真の達人です。せっかく苦しい思いをしてお金もかけたのに、病変を見落としてしまっては元も子もありません。当院では、患者様にとって安全で苦痛のない、かつ見落としがない最短時間で内視鏡検査が行われますよう、医師をはじめ検査に携わる全てのスタッフが日々研鑽に努めております。

 胃がんや潰瘍の危険因子であるピロリ菌の有無についても、内視鏡検査である程度の予測はつきます。ピロリ菌の存在が疑われる場合、まず肝臓・消化器内科を受診して頂き、その後詳しい検査や除菌を実施することが可能です。また、既に以前、除菌をされたという方の中には稀に偽陰性(ピロリ菌が残っている)の方がいらっしゃいますので、ご心配であれば受診時にご相談頂けましたらと思います。

 ご存知の方も多いと思いますが、早期の胃がんや大腸がんは症状を伴わないことが殆どです。症状がない=検査は不要では決してありません。早期に発見することができれば、外科的手術ではなく身体に負担の少ない内視鏡的な切除が可能です。癌化する恐れのある大腸ポリープについても、1泊2日の入院で切除することができます。

 内視鏡検査に関することであれば、どんな些細なことでも構いません。ぜひ私たちにお気軽にご相談下さい。

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